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特定技能外国人を雇用するには?

特定技能と技能実習は「似て非なるもの」です。技能実習は日本で学び経験を積んだ後に帰国し母国の発展に貢献することに対して、特定技能は相当の知識や経験(=試験合格で裏付け)が前提となります。一方、特定技能は技能実習が関係しているか否かが大きな要素となり、技能実習2号以上の修了者は特定技能1号に相当する知識や経験(=試験免除)があるとされます。

特定技能1号外国人は、試験が免除される技能実習2号以上の修了者技能実習ルート)と日本語試験+技能試験の合格者試験ルート)の2ルートに分かれます。それぞれ、以下のような外国人が考えられます。

  1. 技能実習ルート
    ・国内から採用=在留中の技能実習2号以上の修了者
    ・海外から採用=既に帰国しているが再来日する技能実習2号以上の修了者
  2. 試験ルート
    ・国内から採用=試験に合格した在留中の留学生(中長期在留者)など
    ・海外から採用=試験に合格し来日する外国人

受入れ機関(=特定技能外国人を雇用する企業など)がどのように特定技能外国人を探し採用するのか、については、受入れ機関自身で行う求人募集ハローワークや職業紹介事業者による斡旋などが考えられます。技能実習制度においては監理団体が技能実習生を実習実施機関へ斡旋するなど送出しの役割を担っていましたが、特定技能における登録支援機関にそのような役割が無いことが大きな違いです。ただし、職業紹介事業者が登録支援機関になるケースも増えるとみられ、そのような事業者から人材の斡旋を依頼することも考えられます。

採用が決まったら、受入れ機関と外国人は雇用契約を結びます。その後、地方出入国在留管理局にて「特定技能」在留資格の申請手続きを行います(海外から採用:在留資格認定証明書交付申請、国内から採用:在留資格変更許可申請)。

在留資格の申請手続きについては、他の在留資格に比べて必要な書類の数が多くなっており、特に受入れ機関の適格性が重視されている印象です。これは、技能実習において様々な問題が発生した教訓を活かしたものですが、受入れ機関や外国人本人には負担が重い内容といえます。入管業務に慣れた行政書士へお任せいただくことも、ご検討された方が良さそうです。


2019年4月開始「特定技能」の概要

 改正入管法の柱となる新たな在留資格「特定技能」は、「特定技能1号」と「特定技能2号」の2種類があります。従事する業務は、試験合格または技能実習2号修了により確認された技能を要する業務として、各分野ごとに定めらています。一方、当該業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務に付随的に従事することは差し支えないともされており、付随的な範囲内に限定されていますが、定められた業務以外へ従事することも完全に否定されてはいません。

基本的には、まず相当の知識や経験を有する「特定技能1号」が出発点となります。その後、試験に合格し熟練した技能を有すると認められると「特定技能2号」に移行します。このルートが大半と考えられますが、「特定技能1号」を経ず直接「特定技能2号」というルートもあります。

以下が「特定技能1号」と「特定技能2号」の概要です。

1. 特定技能1号

  • 18歳以上
  • 健康状態が良好
  • 不足する人材の確保を図るべき産業上の分野に属する「相当程度の知識または経験を要する技能」を要する業務に従事。ただし、当該業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務に付随的に従事することは差し支えない
  • 前項の産業分野は、以下の14分野(下線は特定技能2号対象)
    厚労省所管:介護ビルクリーニング
    経産省所管:素形材産業産業機械製造業電気・電子情報関連産業
    国交省所管:建設造船・船用工業自動車整備航空宿泊
    農水省所管:農業漁業飲食料品製造業外食業
  • 受け入れ人数の上限は計345,150人。2019年4月から5年間、経済情勢の変化がない限りの上限数)
  • 人手不足が解消された場合は、受け入れ停止の措置を講ずる(特定技能の在留資格認定証明書の交付停止)
  • 日常会話程度の日本語試験+各分野の技能試験(分野により例外あり)に合格する必要がある
  • 日本語試験は、新設される「国際交流基金日本語基礎テスト」or既存の「日本語能力試験」N4以上
  • 日本語基礎テストは、2019年4月以降に当面9カ国で年6回実施予定(ベトナム、フィリピン、カンボジア、中国、インドネシア、タイ、ミャンマー、ネパール、モンゴル)
  • 介護のみ、日本語能力試験N4以上or日本語基礎テスト+介護独自の日本語試験が必要
  • 2019年春の運用開始時に技能試験を実施予定は、「外食」「宿泊」「介護」の3分野(「外食」「宿泊」「介護」は2019年春時点には技能実習2号終了者がいない=移行者がおらず試験受験者しかいないため)
  • 前記以外の11分野は2019年度中の実施を目指す
  • 技能試験の受験料は、1万円以下(数千円程度)で検討中
  • 分野によっては、上記技能試験のほか、以下のような既存試験合格などの方法もある
    介護は「介護福祉士養成施設修了」、建設の一部や造船・舶用の一部は「技能検定3級」、自動車整備は「自動車整備士技能検定3級」
  • 技能実習2号(3年間の技能実習)以上の修了者は、上記の日本語試験と技能試験が免除
  • 技能実習3号(4年目、5年目)途中からの特定技能への移行は認めない。3号を修了してから移行する(途中で辞めるのは技能実習の趣旨に反するため)
  • 当初は技能実習生からの移行が多いと考えられており、政府は5年後の累計で技能実習生移行が特定技能1号全体の約45%と試算
  • 学歴要件はない
  • 在留期間の上限は通算5年(1回あたり付与される期間は1年、6ヶ月、4ヶ月)
  • 通算5年後に帰国し、再度の特定技能1号は不可
  • 家族(配偶者および子)帯同は原則不可
  • フルタイム・直接雇用農業と漁業は派遣も可:季節で仕事量が変動するため)
  • 農業と漁業の派遣事業者には要件があり、ハードルが高い
  • 報酬は日本人と同等以上
  • 同一の業務区分内などなら転職可能、兼業は禁止
  • 職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援が義務。受入れ機関(法律上の表現は「特定技能所属機関」)自身が行う又は登録支援機関に委託
  • 都市部など特定地域への偏在を避ける措置を講ずる

2. 特定技能2号

  • 18歳以上
  • 健康状態が良好
  • 不足する人材の確保を図るべき産業上の分野に属する「熟練した技能」を要する業務に従事
  • 当初は建設造船・船用工業のみ
  • 特定技能1号からの移行には試験合格+実務経験が必要(試験は2021年度より実施予定)
  • 建設は、技能検定1級合格+実務経験を満たせば、必ずしも特定技能1号を経る必要はない
    (最速2019年4月に2号の人も? 参考:時事通信の報道
  • 在留期限の更新に上限なし(1回あたり付与される期間は3年、1年、6ヶ月)
  • 家族(配偶者および子)帯同が可能
  • 職業生活上、日常生活上又は社会生活上の支援は義務付けられていない
  • 永住権の取得は現行の他の在留資格と同様

登録番号:20登ー005063

出入国在留管理庁 佐々木聖子長官からの通知書

特定技能ビザは、他のビザより書類が多く手間が掛かります

 外国人ご本人や受入れ機関、登録支援機関に代わって、行政書士がビザ申請手続きを行います(申請取次)。

 特定技能ビザの申請書類は、他のビザより書類の分量が相当多いものとなっています。特に、最初の1人目は会社の各種書類・資料もあるため、数十種の書類が計100枚近くの量に上ります。

特定技能「在留資格認定証明書」交付申請の1人分の書類の分量の例

受入れ機関職員や登録支援機関職員も一定の要件を満たせば申請取次が可能ですが、本来の業務をと並行して書類の準備や入管への申請を行うのは、至難の業といえます。入管業務に慣れた行政書士へお任せいただくことを、お勧めします

特定技能
特定支援機関登録通知書


書類提出義務等業務負担は大きい

書類届出義務や受入れ機関からの相談など、登録後の業務負担は大

 登録支援機関には、支援計画の実施状況を四半期ごとに、変更等が生じた場合は随時に、入管へ届出する義務があります。

また、特定技能外国人を雇用している受入れ機関(特定技能所属機関)においても多くの届出義務があり、登録支援機関へ様々な相談などが寄せられることも想定されます。